サグラダ・ファミリア完成の深層!外尾悦郎が明かすガウディの遺志
サグラダ・ファミリア完成の深層!外尾悦郎が明かすガウディの遺志を徹底追究! 読者が気になる 情報と解説を分かりやすく展開します。
ガウディが生前に唯一その大半を完成させ、生と光の歓びを描いた「降誕のファサード」。この門に立つ15体の天使像やハープを奏でる音楽家たちの彫刻群は、外尾悦郎の手によって蘇った。当時のサグラダ・ファミリア建設委員会からは「東洋人にキリスト教の神髄が彫れるのか」という無言の圧力が向けられていた時代だ。周囲の懐疑論をねじ伏せたのは、圧倒的な石の彫り込みだった。
外尾は石の声を聞くという。硬く冷たい砂岩に刃を当てる瞬間、石が「ここを落としてくれ」と囁くポイントがある。降誕の門に命を宿らせた15体の天使たちは、単なる西洋美術の模倣ではない。地中海の風に吹かれながら、どこか東洋的な深淵さをたたえ、訪れる者を無言で圧倒する。石工としてのアントニ・ガウディが目指したであろう「有機的な祈り」が、一人の日本人彫刻家の手によって物質化された瞬間だった。