二大国宝が息づく渓谷の奇跡!現地取材で解く多治見の禅景と歴史

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岐阜県内にある国宝建造物全3件のうち、実に2件がこの境内に並び立つ。その筆頭が、池のほとりに端然と構える観音堂(国宝)だ。水月場とも称されるこの小堂は、鎌倉末期の禅宗様(唐様)を極めて純度の高い形で今に伝えている。反り上がる檜皮葺の屋根、緻密に組まれた詰組(つめぐみ)、そして堂内の中央に祀られた聖観音坐像。軽やかでありながら凛としたその立ち姿は、水辺の空気と完璧に調和している。

一方、境内の最奥、石段を登った高台に厳かに鎮座するのが開山堂(国宝)である。室町時代初期の応永年間に再建されたこの建物は、開山である元翁本元(仏徳禅師)の墓所を祀る昭堂と礼堂が一体となった複雑な複合建築だ。重厚な佇まいの中に漂う緊張感は観音堂の軽妙さと鮮やかな対比をなし、中世禅宗建築が到達した造形美の頂点を如実に示している。

吉田 誠

吉田 誠

インテリア&ライフスタイルコーディネーター

最新のテクノロジーと生活デザインの融合をテーマに、国内外の最新トピックを発信しています。

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