なぜ心は急に空っぽになるのか?虚しさの正体と立ち直る心理処方箋

なぜ心は急に空っぽになるのか?虚しさの正体と立ち直る心理処方箋の基礎知識と応用に迫る! わかりやすい言葉で紐解きます。

心理学において、虚しさ(エンプティネス)は単一の悲しみや怒りとは異なり、感情そのものが消失したかのように感じられる「無の心理状態」と定義されます。臨床の現場では、過剰な負荷や葛藤から精神を守るために心がシャットダウンを引き起こす「防衛機制(感情の解離・感情麻痺)」の一環として説明されるケースが少なくありません。 人間は、長期間にわたって過剰な我慢や自己犠牲を強いられると、痛みを感じ続けないために、あらゆる感情のボリュームを強制的にゼロへと引き下げます。その結果、悲しみだけでなく喜びや達成感、好奇心までもが遮断され、外界と自分を隔てるガラス越しに世界を眺めているような強烈な虚無感が定着してしまうのです。 精神分析学者のハインツ・コフートが提唱した「自己心理学」の視座に立つと、虚しさは「ありのままの自己(本当の感情)」と「社会や他者の期待に応えるために演じる自己(仮面)」との乖離によって増幅されます。「良い社員」「頼れる同僚」「理想的な親」を完璧に演じ続けた結果、主観的な実感が置き去りにされ、内面が空洞化していくプロセスこそが、虚しさの正体といえます。

池田 達也

池田 達也

マネー&キャリアエディター

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。

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