銅の熱伝導率はなぜ桁違い?銀・アルミとの数値比較と強みの真実
銅の熱伝導率はなぜ桁違い?銀・アルミとの数値比較と強みの真実に関する主要な事実を徹底的にまとめました。詳細な解説をチェックしましょう。
「銅」と一口に言っても、純度や添加元素によって熱伝導率は大きく変動します。純度を突き詰めた工業材料から、加工性を重視した合金まで、それぞれの特性を見極めることが重要です。
先端産業で重宝されるのが、純度99.96%以上のタフピッチ銅(TPC)や、酸素を0.001%以下まで極限まで排除した純度99.99%以上の無酸素銅(OFC / C1011・C1020)です。無酸素銅は結晶内部に不純物酸化物が極めて少ないため、熱伝導率が約398〜400 W/m・Kと安定しており、水素脆化(高温で脆くなる現象)も起きません。真空管、超電導機器、半導体の放熱板など、過酷な環境で絶対的な熱特性が求められる現場の標準仕様となっています。
一方で、銅に亜鉛を配合した真鍮(黄銅)の場合、熱伝導率は約110〜120 W/m・Kまで急激に落ち込みます。異種元素が格子状に入り込むことで電子の流れが阻害されるためです。水道配管のバルブや楽器としては優れた加工性を発揮する真鍮ですが、純銅と同等の放熱性能を期待して代用することはできません。