なぜ悲劇は繰り返されるのか?心中事件の真相と知られざる動機・法の壁
なぜ悲劇は繰り返されるのか?心中事件の真相と知られざる動機・法の壁について見逃せない ポイントを厳選して解説いたします。
日本には古くから心中を情死や悲恋として情緒的に捉える文化土壌が存在しましたが、法的な観点において「無理心中」は明白な凶悪犯罪です。相手の同意を得ずに一方的に命を奪う行為は、刑法第199条の殺人罪に該当し、死刑または無期もしくは5年以上の懲役という極めて重い法定刑が定められています。
双方が合意の上で死を選ぼうとした場合であっても、刑法第202条の承諾殺人罪(同意殺人罪)または自殺関与罪が成立します。日本の法制度において「他者の生命を処分する権利」は一切認められておらず、たとえ家族であっても他人の命を奪う権利は存在しません。
実際の裁判員裁判における刑事責任と判例の動向を見ると、加害者が生き残った場合、動機の酌量(重度の介護疲れや困窮など)が考慮されて執行猶予や減刑が付く事例がある一方で、抵抗できない乳幼児や子どもを道連れにした事案に対しては、「自己中心的で卑劣な犯行」として懲役10年を超える厳罰や無期懲役が言い渡される判決が相次いでいます。司法は、無理心中を一貫して「重大な人命侵害」として断罪しています。