理学療法士と作業療法士どっち?年収の真実や適性、将来性を徹底比較

理学療法士と作業療法士どっち?年収の真実や適性、将来性を徹底比較に関する知りたいポイントをわかりやすくまとめました。今すぐチェックことができます。

国家資格の難易度を測る指標として合格率が挙げられますが、ここには受験生が見落としがちな数字の罠があります。理学療法士国家試験の合格率は毎年85%〜90%前後、作業療法士は80%〜88%前後を推移しており、看護師(約90%)と並んで「受ければ受かる資格」と誤解されがちです。

しかし、この数字の背景には、養成校が合格率を維持するために行う厳格な「学内卒業試験」が存在します。基準点に届かない学生は卒業延期(留年)となり、そもそも国試を受験させてもらえないケースが珍しくありません。実質的な脱落者を考慮すると、入学から資格取得までのハードルは決して低くありません。

また、進路を大きく左右するのが「4年制大学」か「3年制・4年制の専門学校」かという養成校選びです。

4年制大学を選ぶ最大の利点は、学士の学位が取得できる点と、総合大学ならではの幅広い教養、大学院への進学ルートが拓かれている点です。研究活動や将来的な教育機関への就職、大規模な大学病院でのキャリアを重視するなら大学が有利です。ただし、学費の総額は約500万〜650万円に達します。

一方、3年制専門学校は最短期間で現場に出て、学費を約350万〜450万円に抑えられるメリットがあります。臨床実習に直結した指導が密に行われる反面、1年あたりの講義・実習スケジュールは極めて過密です。早く現場経験を積んで経済的自立を果たしたい人には適していますが、日々の勉強についていけずリタイアするリスクも念頭に置く必要があります。

ダブルライセンス(PT×OT)の取得はキャリアに有利なのか?

受験相談などで時折耳にするのが「理学療法士と作業療法士の両方を取得するダブルライセンスは有利か」という疑問です。現場の視点から言えば、費用対効果は極めて低いと判断せざるを得ません。

理由は極めて明確です。保険診療のルール上、1人のセラピストが同じ患者に対して同日に理学療法と作業療法の両方を算定することは原則として認められていません。雇用する医療機関にとっても、どちらか一方の枠組みでしか稼働できないため、2つの資格を持っているからといって給与が跳ね上がることはまずありません。養成校でさらに数年間の時間と数百万円の学費を投じるのであれば、認定理学療法士・専門理学療法士や、認定作業療法士などの上位資格を取得したり、ケアマネジャーや呼吸療法認定士などの周辺資格を身につけたりするほうが、はるかに高い市場価値を獲得できます。

清水 千尋

清水 千尋

フード&トラベルライター

マーケティングと消費者心理のトレンドを分析し、現代のヒット商品の背景を読み解きます。

Share this article
Twitter Facebook Pinterest