『天城越え』歌詞の真相!「殺してもいいですか」に潜む情念と名曲の解釈
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NHK紅白歌合戦において、『天城越え』と『津軽海峡・冬景色』が交互に歌唱される演出は、年末の風物詩として定着しています。しかし、ネット上では「なぜ石川さゆりは新曲ではなくこの2曲ばかり歌うのか」「天城越えは当初NHKから歌詞が過激すぎて難色を示されたのではないか」といった様々な噂や誤解が散見されます。
当時の報道や番組関係者の記録によれば、歌詞の「殺していいですか」という文言について内部で議論があったことは事実ですが、文学作品としての格調の高さが評価され、放送が見送られるような事態には至りませんでした。むしろ、視聴者からの圧倒的なリクエストと、ギタリストの布袋寅泰やマーティ・フリードマンら多彩なアーティストとのコラボレーションによって、曲そのものが年々進化を遂げてきた背景があります。
また、『津軽海峡・冬景色』との決定的な違いは女性の能動性と情念の方向性にあります。『津軽海峡』の主人公が「さよなら あなた 私は帰ります」と失恋の痛手を一人で引き受け、北へと向かう連絡船の中で身を引く「受動的・哀傷的」な女性であるのに対し、『天城越え』の主人公は「誰かに盗られるくらいなら殺す」「戻れなくても構わない」と運命を自ら切り裂く「能動的・攻撃的」な情念を放っています。この鮮烈な対比こそが、両曲が並び立つ理由です。