アメリカ人の平均身長は?実は175Cmの真実と日本人比較のリアル
アメリカ人の平均身長は?実は175Cmの真実と日本人比較のリアルについての真相をお届けします。
歴史的な視点に立つと、さらに衝撃的な事実に行き当たります。第二次世界大戦直後の20世紀半ば、アメリカは地球上で「もっとも平均身長が高い国」でした。当時のヨーロッパ諸国が戦火で栄養難に陥る中、豊富な畜産物と乳製品を誇ったアメリカ人は、世界で突出した体格を誇っていたのです。
ところが現在、世界平均身長ランキング(NCD-RisC等の国際疫学調査)において首位を独走しているのは、オランダ(男性約183.8cm、女性約170.4cm)をはじめ、モンテネグロ、ボスニア・ヘルツェゴビナ、エストニア、デンマークといった北欧・東欧諸国です。かつてトップに君臨していたアメリカは、過去半世紀の間に世界40位前後にまで急落しています。
世界各国の身長が衛生状態や栄養改善とともに伸び続けた中、なぜアメリカ人の平均身長は停滞し、事実上取り残されてしまったのか。公衆衛生学や社会疫学の専門家は、次の3つの構造要因を指摘しています。
第1の要因は、劇的な人口動態の変化(デモグラフィック・シフト)です。
1965年の移民国籍法改正以降、ヨーロッパからの白人系移民が頭打ちになる一方で、比較的遺伝的慎重の低い中南米ルーツのヒスパニック系やアジア系移民の流入が急増しました。国勢調査(U.S. Census Bureau)でも全米人口におけるヒスパニック比率は20%前後に達しており、この人口構成比の変化が、全米の平均値を統計的に押し下げる最大の原動力となっています。
第2の要因は、超加工食品の蔓延と小児期における「質の悪い栄養」です。
アメリカではカロリーこそ過剰に摂取できるものの、低所得者層を中心にファストフード、コーンシロップを多用した清涼飲料水、超加工食品への依存が深刻化しています。カルシウムや良質なタンパク質、ビタミンDなどの必須微量栄養素が欠乏した状態で育つ子どもが多く、高カロリーでありながら骨の縦方向の健全な成長が阻害され、肥満のみが進行するという「新型の栄養失調」が身長の伸び悩みを招いています。
第3の要因は、深刻な社会格差と公的医療保険の不備です。
北欧諸国では国民皆保険制度と手厚い児童手当により、貧富の差にかかわらず幼少期の小児科受診や成長モニタリングが徹底されています。対照的にアメリカでは皆保険制度が存在せず、貧困家庭の子どもは幼少期に適切な発育診断や感染症治療を十分に受けられないケースが後を絶ちません。過酷な経済的ストレスや成育環境の劣悪さが、内分泌系に悪影響を及ぼしていることも学術調査で明らかになっています。