生計を一にするとは?別居でも扶養控除が通る条件と税務調査の裏側
生計を一にするとは?別居でも扶養控除が通る条件と税務調査の裏側に関する知りたいポイントをわかりやすくまとめました。要点を確実におさえることができます。
国税庁が公表している所得税法基本通達において、国税庁生計一要件の根幹は「同じ生活共同体に属し、日常の起居や生活の財源を共にしていること」と規定されています。法的な解釈において最も重要なのは、同居しているか否かという形式的な外形ではなく、実質的な経済的結びつきが存在するかどうかです。
同居している家族の場合、原則として生計を一にしているものと推定されます。互いに独立した収入があり、それぞれが完全に自活して家計を完全に切り離している明らかな証拠がない限り、同一家屋で暮らしていれば要件を満たすとみなされます。一方、近年増えている二世帯住宅や同一敷地内別棟での居住などについては、玄関や光熱費のメーターが別であっても、食事や生活費の拠出状況を実質的に見て判断されます。
注目すべきは、物理的に離れて暮らしているケースです。国税庁は次のいずれかに該当する場合、生計を一にする別居の判断基準を満たすものとして取り扱っています。
第1に、勤務や修学、療養等の都合で家族と離れて暮らしているものの、余暇には常に起居を共にしている場合です。例えば、夫が地方へ単身赴任し、週末や休日に家族のもとへ帰宅する生活パターンがこれに当たります。この場合、日常的に単身赴任の生活費負担を主たる家計から支出している事実があれば、何ら問題なく同一生計と評価されます。
第2に、これらの別居家族に対して、常に生活費、学資金、療養費などの送金が行われている場合です。地方の大学に通う子どもへの仕送りや、故郷で暮らす高齢の親への生活援助が典型例となります。つまり、たとえ年間を通じて一度も対面で生活を共にしなかったとしても、経済的な送金パイプが確立されていれば、法的には「生計を一にしている」と認定される仕組みになっています。