急に怒る高齢の親…アルツハイマーではない?嗜銀顆粒性認知症の真相
急に怒る高齢の親…アルツハイマーではない?嗜銀顆粒性認知症の真相の詳細について、分かりやすい解説を基に徹底解説します。
生前に嗜銀顆粒性認知症を確定診断することは、これまで極めて困難とされてきました。病理学的な顆粒の確認が必要であるためです。しかし、画像診断技術の高度化と臨床診断基準の整備が進んだことで、高精度な推測診断が可能になっています。
臨床現場において診断の手がかりとなる最大のポイントは、「頭部MRIにおける側頭葉前内側部(扁桃体周辺)の左右非対称な萎縮」です。一般的なアルツハイマー型認知症では海馬が左右均等に萎縮していく傾向が強いのに対し、嗜銀顆粒病では左側または右側のどちらか一方の萎縮が先行・突出するという顕著な特徴を持っています。
さらに、脳血流SPECT(単一光子放射断層撮影)やPET検査を実施すると、側頭葉先端部から前内側部にかけての局所的な血流・代謝低下が観察されます。長谷川式認知症スケール(HDS-R)やMMSEなどのスクリーニング検査では、初期〜中期において20点以上の高得点を維持することも多く、単純なペーパーテストだけでは「認知症ではない」と判定されてしまうケースが少なくありません。「テストの点数は良いのに、日常生活で激しい攻撃性や人格変化が起きている」というギャップこそが、臨床現場で本疾患を疑う重要な指標となります。