軒下のとっくり型蜂の巣の正体は?危険性と女王蜂自力駆除の全手順
軒下のとっくり型蜂の巣の正体は?危険性と女王蜂自力駆除の全手順について分かりやすく解説いたします。専門家の見解をご確認ください。
春先(4月〜5月)に住宅街の軒下や生垣の隙間に現れる「逆さトックリ型(フラスコ型・一輪挿し型)」の巣の主は、スズメバチ属の一種であるコガタスズメバチです。「小型」という名前が付いているものの、体長は22〜28mmほどあり、オオスズメバチやキイロスズメバチに匹敵する強力な毒針と毒量を持っています。
なぜ初期の巣だけがこのような独特の形状をしているのか。その理由は、女王蜂の生態と合理的な防寒・防衛戦略にあります。冬眠から覚めた女王蜂は、樹皮の繊維を唾液で噛み砕いてパルプ状にし、雨風を凌ぐ外皮を作ります。下部に伸びた細長い筒(トックリの首部分)は、外敵の侵入を防ぎつつ内部の温度と湿度を保ち、産み落とした卵を保温するための出入り口です。
しかし、このトックリ型が見られるのはごく初期の限られた期間に過ぎません。コガタスズメバチの巣を放置する危険は想像以上に大きく、最初の働き蜂が羽化する6月中旬から下旬にかけて、蜂たちは下部の細長い筒を噛み切って拡張し、あっという間にバスケットボール大(直径30cm〜50cm以上)のマーブル模様の球体巣へと作り変えてしまいます。巣が巨大化してからでは、刺激しただけで数十〜数百匹が一斉に襲いかかってくるため、発見時の迅速な見極めが生死を分ける分岐点となります。