久米晃が刻んだ不滅の語り口と名演!関係者が明かす名作の舞台裏
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ナレーターとしての評価が際立つ一方で、久米はテレビドラマ史の黎明期を支えた屈指の名優でもあった。日本放送協会(NHK)が総力を結集した大河ドラマ第3作『太閤記』をはじめとする数々の歴史劇で見せた重厚な演技は、今も語り草となっている。
当時の撮影現場は生放送に近い緊張感に満ちていた。限られたテイクのなか、視線の微細な動きや呼吸ひとつで登場人物の葛藤を表現し切る久米の職人技は、演出陣から絶大な信頼を寄せられた。声の仕事で培った言葉の明瞭さと、舞台仕込みの確固たる存在感。その双方が高い次元で融合していたからこそ、歴史のうねりの中に生きる人間臭いリアリティを画面に刻み込むことができたのである。