香典袋のお札の入れ方は顔が裏で下?新札Ng理由と正しい作法【2026】
香典袋のお札の入れ方は顔が裏で下?新札Ng理由と正しい作法【2026】とは一体何なのか? 詳しい意味を整理してお届けします。
香典袋にお札を収める際、最も守るべき基本は「袋の表側に対して肖像画を裏に向け、さらに下側(底側)に配置する」というルールです。
日本銀行券(紙幣)は、渋沢栄一や津田梅子、北里柴三郎をはじめとする人物の肖像画が印刷されている面が「表」であり、建造物や植物、幾何学模様が描かれている面が「裏」と定義されています。香典袋の正面(「御霊前」や「御香典」といった表書きが書かれている側)とお札の表裏を合わせるのではなく、あえて肖像画が背中を向ける状態(裏向き)にします。さらに、袋からお札を取り出した際に肖像画が最初に見えないよう、顔がある側を封筒の底の方向(下向き)へ沈めるのが正しい作法です。
なぜ、ここまで徹底して肖像画を伏せる必要があるのでしょうか。民俗学的な背景と冠婚葬祭の歴史的慣習には明確な理由が存在します。
古来、日本の弔事では「逆さ事(さかさごと)」と呼ばれる、日常や慶事とはすべてを逆にして死のケガレを遠ざけ、非日常の悲哀を表す風習が受け継がれてきました。結婚式などのお祝い事では「顔を上げて喜びを表す」ために肖像画を表・上向きにして包みます。これに対し、葬儀では「悲しみに暮れて顔を伏せる」「うつむいて涙を流す」という参列者の心情を紙幣の向きに投影しているのです。
また、肖像画が下にあることで、袋を開けてお札を引き抜いた際に「金額の数字」が最初に見え、受付や遺族が確認作業を円滑に行えるという実務上の配慮も兼備しています。複数枚のお札を包む場合は、すべてのお札の向き・上下を完全に揃えることが不可欠です。お札が互い違いに入っていると、雑多な印象を与え、遺族への敬意を欠く行為と受け取られかねません。