定番のケーキ入刀に驚きの新潮流!歴史の真相と後悔ゼロの演出
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日本におけるウェディングケーキの歩みは、戦後の経済復興と切り離せない。かつて披露宴会場にそびえ立っていたのは、高さ数メートルにも及ぶ純白のタワーだった。だが、その大半はドライアイスの煙を噴き出すプラスチック製のイミテーション。新郎新婦がナイフを入れるごく一部の隙間にだけ本物の生ケーキが仕込まれていた時代を、懐かしく思い出す世代も多いだろう。
この巨大なイミテーションケーキを普及させ、日本のブライダル業界に一大革命をもたらした立役者の一人が、世界的ファッションデザイナーの故・桂由美氏だ。全日本ブライダル協会の活動などを通じて欧米の華やかな婚礼文化をローカライズした彼女の戦略は、豊かさを求めた時代の空気と見事に合致した。天井に届かんばかりの豪華なケーキは、高度経済成長期における富と幸福の象徴そのものだったのだ。
時代が平成、令和へと移るにつれ、虚飾を排した「本物志向」が定着。生ケーキをゲスト全員でシェアして味わうスタイルが主流となり、儀式の意味合いは「見せびらかす豪華さ」から「分かち合う温もり」へと質的な変化を遂げた。