手足口病の大人がうつる期間はいつまで?仕事復帰の基準と感染力の真相
手足口病の大人がうつる期間はいつまで?仕事復帰の基準と感染力の真相の具体的な内容に迫る! 専門的な視点でまとめました。
感染症対策として広く普及した手指消毒用アルコールですが、手足口病においてはその効果を過信することが命取りになります。
手足口病の原因となるエンテロウイルス属は、脂質の膜(エンベロープ)を持たない「ノンエンベロープウイルス」に分類されます。インフルエンザウイルスやコロナウイルスのようにアルコールで外膜を破壊して無力化することが構造的に難しく、一般的な消毒用エタノールに対して極めて高い抵抗性(耐性)を持っています。
ネット上には「アルコールスプレーを入念にしておけば職場や家庭での感染は防げる」という誤った言説が散見されますが、ウイルスが付着した手でアルコールを吹きかけただけでは、不活化しきれずに感染力を保ったまま残留する危険性が極めて高いのです。有効な除菌手段は、界面活性剤を用いた石鹸と流水による30秒以上の物理的な洗い流し、そして家具やドアノブ、便座などに対しては次亜塩素酸ナトリウム(家庭用塩素系漂白剤を希釈したもの)を用いた清拭しかありません。
また、「子どもの頃にかかったから、大人はもう二度と手足口病にはうつらない」という説も危険な誤信です。手足口病を引き起こすウイルスは、前述のコクサッキーA16、A6、A10、エンテロウイルス71など複数の血清型が存在します。一度あるウイルス株に対する抗体を獲得しても、別のウイルス株に感染すれば何度でも再発します。「昨年罹患したから今年は大丈夫」という油断は一切通用しないのが、手足口病の厄介な実態です。