週20時間未満なのに雇用保険加入?給与天引きの理由と返金の全手順

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大前提として、雇用保険法における基本的な雇用保険加入条件は「週20時間以上」の所定労働時間と「31日以上」の雇用見込みの2点を満たすことです。しかし、手元の給与明細で雇用保険料が差し引かれている場合、現場では主に3つの背景が作用しています。

第1の理由は、「所定労働時間と実労働時間の違い」にあります。雇用保険の加入判定は、日々タイムカードで打刻する「実労働時間」ではなく、雇用契約書や労働条件通知書と雇用保険の加入基準に基づいて行われます。たとえば、契約上は「週4日・1日5時間(週20時間)」で結ばれているものの、体調不良による欠勤や店舗の閑散期によるシフトカットで「実働週15時間」にとどまった月があるとします。この場合でも、労働契約上の基本設定が週20時間である限り、被保険者資格は継続するため保険料の天引きが発生します。

第2の理由は、シフト変更や契約変更に伴う「雇用保険被保険者資格の喪失手続き漏れ」です。以前は週30時間のフルタイムパートとして働いていた方が、育児や家庭の事情で「週15時間の短時間勤務」へと契約内容を変更したケースが典型です。本来であれば会社側は管轄のハローワークへ「資格喪失届」を提出しなければなりませんが、総務・労務担当者の怠慢やシステム変更の失念により、過去の被保険者データがそのまま放置され、給与ソフトが自動計算で天引きを継続してしまうのです。

第3の理由は、特殊な制度適用のケースです。代表的なものが65歳以上のシニア層を対象とした雇用保険マルチジョブホルダー制度です。これは複数企業で働くシニアが、2社以上の労働時間を合算して週20時間以上(1社あたり週5時間以上20時間未満)となる場合に、本人の申出によって特例的に加入できる仕組みです。自身でこの手続きを行っている場合は、1社あたりの労働時間が20時間未満であっても合法的に加入扱いとなります。

林 結菜

林 結菜

ライフスタイル編集者

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。

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