本場クロテッドクリームの作り方|生クリームで失敗しない黄金比と技
本場クロテッドクリームの作り方|生クリームで失敗しない黄金比と技の注目ポイントを丁寧に掘り下げてご紹介します。
英国南西部のデヴォン州やコーンウォール州で何世紀にもわたり受け継がれてきたクロテッドクリームは、もともと搾りたての無殺菌乳をじっくり温め、表面に浮き上がった濃厚な乳脂肪の膜(クラスト)をすくい取って作られていました。バター(乳脂肪分80%以上)よりも軽やかで、生クリーム(乳脂肪分35〜47%前後)よりも重厚な乳脂肪分60%前後の独特なテクスチャーは、この伝統的な加熱・冷却工程によってのみ生み出されます。
市販の既製品をわざわざ買い求めなくとも、家庭のオーブンを使えば驚くほど忠実に本場のクラストを再現できます。その決定打となるのがオーブン低温加熱法です。
耐熱容器に乳脂肪分47%前後の純生クリームを深さ2〜3センチ程度になるよう注ぎ入れ、160〜180度で予熱したオーブンを75〜80度に落として約8〜12時間じっくりと加熱します。一晩加熱を続けると、表面に黄金色の膜が張り、内部の水分がゆっくり蒸発していきます。粗熱を取ったのち、冷蔵庫で最低12時間しっかりと冷やし固めると、表面の黄色いクラストの下にねっとりと濃密なクロテッドクリームが完成します。すくい取ったあとに残る液体(ホエー混じりの低脂肪乳)は、スコーン生地の水分やパンケーキ作りに再利用できるため、一切の無駄がありません。