靖国神社参拝はなぜ問題なのか?A級戦犯合祀と政教分離の全真相
靖国神社参拝はなぜ問題なのか?A級戦犯合祀と政教分離の全真相についての最新情報をご紹介します。
Q1:首相が「私費」で「私人」として参拝すれば憲法違反にはならないのですか?
A1:現実には公私の境界を引くことは極めて困難です。小泉元首相は「私人として参拝した」と主張しましたが、公用車を使用し、警護官を伴い、記帳に「内閣総理大臣」と肩書を用いたことから、大阪高裁などの判決では「客観的に見て職務上の公的参拝である」と認定され、憲法違反の疑い(傍論)が指摘されました。単に費用を私費にしただけでは、政教分離の懸念を完全に払拭することはできません。
Q2:「A級戦犯」とは具体的にどういう罪名の人たちなのですか?
A2:東京裁判で適用された連合国軍の条例上の分類であり、「平和に対する罪(侵略戦争を計画・準備・開始した罪)」を問われた指導者を指します。「A級」は罪の重さのランクではなく罪名の区分(A項=平和に対する罪、B項=通常の戦争犯罪、C項=人道に対する罪)を意味します。当時の東条英機首相や閣僚、軍の統帥部幹部らがこれに該当します。
Q3:歴代首相がよく行う「真榊(まさかき)」や「玉串料」の奉納とはどういう意味ですか?
A3:「真榊」は神事の際に祭壇の左右に立てる神具(榊の木に三種の神器のミニチュアを付けたもの)であり、「玉串料」は神前に納める金銭(神饌料)のことです。直接参拝することによる外交摩擦や憲法訴訟を回避するため、安倍元首相以降、春・秋の例大祭には「内閣総理大臣」名で真榊を奉納し、8月15日には「自民党総裁」の肩書で私費による玉串料を代理奉納する手法が定着しています。
Q4:一般の日本人が靖国神社に初詣や観光・参拝に行くことも問題視されるのですか?
A4:まったく問題ありません。日本国憲法によって信教の自由が万人に保障されており、一般市民が境内を訪れ、桜を鑑賞し、初詣や個人的な戦没者追悼を行うことに対して、国内外から法的・外交的な非難が加えられることはありません。問題とされるのは、国家権力を握る行政府の長や閣僚が公的関与を行う局面です。