トンビの鳴き声「ピーヒョロロ」の意味とは?旋回の理由とサインを解明
トンビの鳴き声「ピーヒョロロ」の意味とは?旋回の理由とサインを解明について専門的な視点から解説いたします。専門家の見解をお届けします。
神奈川県の江の島や鎌倉、京都の鴨川など、有名な観光地において「食べ歩き中のサンドイッチを後ろから奪われた」という被害が後を絶ちません。野鳥被害の実態を取材すると、多くの来訪者が共通した勘違いをしていることが浮き彫りになります。
「トンビが頭上でピーヒョロロと鳴いていたから大丈夫だと思っていたら、いきなり背後から爪で持っていかれた」という体験談が知恵袋やSNSに多数寄せられています。しかし、動物行動学の観点から見れば、これは当然のメカニズムです。前述の通り、トンビは周囲を威嚇・アピールする時だけ発声し、人間の食べ物や小動物を狙うアタックの瞬間は一切鳴き声を上げず、風切り音すら消して背後から急降下します。
現場で発生しているトラブルの本質は、観光客による不用意なエサやりや食べ歩きによって、トンビが「人間=簡単に高カロリーな食物を奪える無防備な存在」と学習してしまった点にあります。トンビの視力は人間の約8倍に達し、上空100メートルからでも人間が手に持っているハンバーガーやフランクフルトを正確に識別しています。鳴き声が頭上から聞こえているからといって安全なわけではなく、むしろその周辺一帯がトンビの索敵エリアに入っている警戒シグナルと捉える必要があります。