水抜きとは?水道管破裂の防止手順と費用・失敗リスクを徹底解説
水抜きとは?水道管破裂の防止手順と費用・失敗リスクを徹底解説について専門的な視点から解説いたします。専門家の見解をお届けします。
水道管の水抜きを完璧に行ったつもりでも、設備機器の構造的死角を見落として故障させるケースが後を絶ちません。その二大盲点が「屋外給湯器」と「トイレ」です。
近年の給湯器には、外気温を感知して自動作動する「凍結予防ヒーター」が内蔵されています。しかし、これは給湯器の電源プラグがコンセントに差し込まれており、通電していることが大前提です。「長期間の留守だから電気代を節約しよう」とブレーカーを落としたり、電源プラグを抜いてしまうと、ヒーターが一切作動せず、マイナス2〜3℃であっけなく内部の銅管が破裂します。
ブレーカーを落として退去する場合や、マイナス10℃を下回る極寒期には、機器内部の水を物理的に抜く給湯器水抜き手順が不可欠です。
- 給湯器のリモコンスイッチを「切」にする(電源プラグはまだ抜かない)。
- 給湯器下部にある給水元栓を固く閉める。
- 宅内の給湯用蛇口(お湯側)をすべて全開にする。
- 給湯器本体の底面にある「水抜き栓(フィルター付きの突起ノブ)」を反時計回りに回して緩め、内部の水を完全に排出する。
- 完全に水が出なくなったら、最後に電源プラグをコンセントから抜く。
もう一つの難所がトイレ水抜き方法です。トイレには、タンク内の水だけでなく、下水からの悪臭や害虫の侵入を防ぐために便器の底に常に溜まっている水(封水・トラップ水)が存在します。この封水は水抜き栓を操作しても絶対に抜けません。
便器の底に残った水が凍結すると、陶器でできた便器そのものが「パリン」と真っ二つに割れてしまいます。便器の交換は10万円以上の突発出費となります。これを防ぐには、灯油給油用の大型スポイトや給水ポンプを使って便器内の封水を汲み取るか、あるいは自動車用のウインドウォッシャー原液(マイナス30℃対応)または住宅用不凍液を200〜300mlほど直接便器内に注ぎ込む手法が現場のプロにおける鉄則です。不凍液が混ざることで、残留水の凝固点がマイナス20℃以下まで下がり、凍結による便器の破壊を確実に防ぐことができます。