陽圧換気とは?陰圧との違い・仕組みから血圧低下リスクまで徹底解説
陽圧換気とは?陰圧との違い・仕組みから血圧低下リスクまで徹底解説について詳しく解説いたします。専門家の見解をチェックしてください。
Q1:自発呼吸(普段の呼吸)と人工呼吸器の陽圧換気は何が一番違うのですか?
A1:空気を引き込むか、押し込むかの「圧力の向き」が根本から異なります。人間の普段の呼吸は横隔膜を下げて胸の中を大気圧より低いマイナス圧(陰圧)にして吸い込みますが、陽圧換気は機械がプラスの圧力をかけて強制的に気道へ空気を押し込みます。このため肺自体の膨らみ方や、心臓にかかる圧力の負荷が正反対になります。
Q2:陽圧換気を行うとなぜ血圧が下がることがあるのですか?
A2:押し込まれた空気によって胸腔(胸の中)の圧力が上がり、全身から心臓へ戻る太い静脈(大静脈)が圧迫されるためです。心臓に戻る血液量が減ると、心臓が全身へ送り出す血液(心拍出量)も減少し、結果として急激な血圧低下を引き起こします。特に脱水状態の患者や、高い圧力を設定している場合に発生しやすくなります。
Q3:病院の手術室と感染症の隔離室では空気圧の管理がどう違うのですか?
A3:目的によって「陽圧」と「陰圧」が完全に逆転して運用されます。手術室や無菌室は外からのバイ菌やゴミの侵入を防ぎ患者を守るため、室内気圧を高く保つ「陽圧管理」です。一方、結核などの感染症病室は、室内の病原体を廊下や外へ絶対に漏らさないため、室内気圧を低くして空気の流出を防ぐ「陰圧管理」が行われます。