ゴルフクラブのバランス表解説!D0とD2の違いと失敗しない鉛調整
ゴルフクラブのバランス表解説!D0とD2の違いと失敗しない鉛調整にまつわる最新トピックを分かりやすく発信ます。
アマチュアゴルファーが手軽にスイングウェイトをいじれる手法として古くから親しまれているのが「鉛(鉛テープ)」による調整だ。しかし、この鉛調整貼り方の真相については、ネット上に誤解が渦巻いている。
「トゥ側に貼るとスライス防止、ヒール側に貼るとフック防止」といった通説を信じ、5gや10gもの鉛を無造作に貼り付けるケースが見受けられる。だが、クラフト現場における検証では、数グラム程度の鉛貼付で重心位置(重心距離や重心角)を劇的に変化させることは物理的にほぼ不可能であることが立証されている。現代の大型ドライバーヘッド(約200g)において、わずか2g〜3gの鉛がもたらす最大の物理変化は「重心の移動」ではなく、「スイングウェイトの上昇による振り心地の変化」である。
ヒール側に貼って球がつかまるようになるのは、重心が手元に寄ったからではなく、バランスが重くなったことでトップからの切り返しでシャフトがしなり、タメができてフェースがスクエアに戻る時間が稼げたためだ。逆に、振り遅れてフェースが開いたままインパクトを迎え、かえって右へのミスを悪化させるゴルファーも少なくない。
もう一つの重大な落とし穴がグリップ交換後のバランス変化である。一般にグリップ側の重量が約4g〜5g変化すると、スイングウェイトは逆方向に1ポイント変化する(シーソーの原理)。
「市販のドライバーに元々装着されていた42gの軽量グリップから、握り心地の良さだけで標準的な50gのグリップへ交換したところ、バランスがD2からC8近くまで一気に急落した。結果としてヘッドが軽すぎて手打ちになり、スイングを崩してしまった」(都内工房利用者の証言)
手元が8g重くなったことで数値上は「ヘッドが軽くなった(C8)」と表示されるが、クラブの総重量自体は8g重くなっている。数値だけを見て「軽くなったから」とヘッドに鉛を8g追加すれば、総重量は一気に16gも跳ね上がり、重すぎて振り抜けない異形のクラブが完成してしまう。これが数値至上主義が招く典型的な失敗パターンである。