背中ニキビは皮膚科へ行くべき?保険適用の処方薬と治らない原因

背中ニキビは皮膚科へ行くべき?保険適用の処方薬と治らない原因とはどのようなものなのか? 主要なファクトを整理してお届けします。

市販のにきび治療薬を何週間も塗り続けているのに、背中の赤いブツブツが一向に引かないどころか、むしろ範囲が広がってしまったという相談が皮膚科の臨床現場で頻繁に見られます。この現象が起きる背景には、疾患そのものの取り違えという決定的な盲点が存在します。

顔のニキビの大半は、皮脂の過剰分泌と毛穴の詰まりによって「アクネ菌(細菌)」が異常増殖することで炎症を起こします。一方、背中や胸元に多発するブツブツは、アクネ菌ではなく皮膚の常在真菌である「マラセチア菌(カビの一種)」が毛包内で増殖するマラセチア毛包炎であるケースが極めて多いのです。

日本皮膚科学会の知見や臨床データに照らし合わせても、マラセチア菌は皮脂と湿気を好む酵母菌であり、汗をかきやすく衣類で密閉されがちな背中は絶好の繁殖環境となります。ここにアクネ菌用の抗菌市販薬やステロイド外用薬を安易に塗布すると、皮膚常在菌のバランスが乱れ、マラセチア菌の勢力を抑え込むどころか増殖を後押ししてしまう事態に陥ります。

両者を見分けるポイントとして、マラセチア毛包炎は直径2〜3ミリ程度の均一な赤い丘疹が背中やデコルテにパラパラと散在し、中心に白ニキビのような面皰(コメド)がほとんど見られない特徴があります。また、痒みを伴う頻度も通常のニキビより高めです。肉眼だけで正確に見分けることは一般人には困難であり、皮膚科で角質を採取して顕微鏡検査(KOH直接鏡検)を行うことが、悪循環を断ち切る唯一の近道です。

佐藤 大輔

佐藤 大輔

シニアコンテンツプロデューサー

最新のテクノロジーと生活デザインの融合をテーマに、国内外の最新トピックを発信しています。

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