三度の飯より同人誌に狂う心理とは?食費を削るオタク実態と熱狂の正体
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SNS上ではコミケや大型イベントの開催前になると、「もやし生活に突入した」「昼飯を抜けば新刊がもう1冊買える」といった投稿が風物詩のようにタイムラインを埋め尽くします。こうした同人界隈あるあるネタの裏側には、笑い話では済まされないシビアな家計のやりくりが存在します。
一般参加者の同人誌即売会予算は、交通費や入場チケット代、宿泊費を含めると1回あたり平均5万〜10万円規模に達することも珍しくありません。遠方からの参加者であれば移動費だけで大半が消えるため、必然的に日々の生活費、とりわけ最も削りやすい「食費」がターゲットになります。都内のIT企業に勤務する20代の女性参加者は、次のように証言します。
「イベント前の2ヶ月間は、ランチの外食を一切やめて自作の塩むすびと水筒で凌ぎます。同人誌は一度買い逃せば二度と手に入らない可能性が高い『一期一会の文化』。コンビニ弁当で1,000円使うくらいなら、サークル主さんの渾身の1冊を手に入れたい。胃袋を満たす一瞬の満足より、本棚に並ぶ宝物のほうが圧倒的に生きる力になります」
一方、作り手であるサークル側の負担はさらに過酷です。近年の用紙代やインク代、電力コストの上昇に伴い、同人誌の印刷費は数年前に比べて約15〜25%高騰しています。利益を度外視して特殊装丁や箔押しにこだわる作家ほど、赤字幅は拡大の一途をたどります。それでも「理想の一冊」を具現化するため、自身の生活費を極限まで削り、締切間際の同人作家の原稿修羅場をモンスターエナジー片手に潜り抜けるクリエイターが後を絶ちません。