使い捨てマスクの洗い方は効果なし?再利用の危険性と科学的真相

使い捨てマスクの洗い方は効果なし?再利用の危険性と科学的真相とはどんな影響があるのか? 背景や要点を丁寧に紐解いて紹介します。

結論から述べれば、一般的な使い捨て不織布マスクの洗濯に「ウイルスや微粒子を防ぐ効果」を維持する手段は存在しません。ネット上で拡散される中性洗剤押し洗いの効果は、表面に付着した皮脂汚れやファンデーションを落として「見た目を綺麗にする」だけに過ぎず、防御性能の観点では致命的なダメージを与えています。

不織布マスクが高い防御力を誇る秘密は、単に繊維の網の目で異物を引っ掛けているからではありません。不織布の繊維間隙(すき間)はおよそ5〜10μm(マイクロメートル)あり、ウイルス単体(約0.1μm)やウイルス飛沫(約1〜5μm)よりも遥かに広い隙間が開いています。それでも微粒子を99%以上遮断できるのは、中間層にあるメルトブロー不織布に強力な電荷を帯びさせ、磁石のように微粒子を吸着する「エレクトレット加工(静電加工)」が施されているためです。

このフィルター静電吸着の劣化経緯を辿ると、水や洗剤液に浸した瞬間に水分子の極性や界面活性剤の作用によって繊維表面の電荷が中和・放電されてしまいます。静電気を失ったマスクは、ただの「隙間だらけの布」へと変貌し、微小粒子捕集効率(PFE)は新品時の99%超から20〜30%台へと急落します。つまり、洗ったマスクを着けて外出することは、実質的に無防備な状態で飛沫の飛び交う空間に身を晒しているのと同義です。

中島 亮太

中島 亮太

写真家・フォトエディター

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。

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