建築批評の巨人・長谷川堯の遺産と長谷川博己に宿る表現の美学

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モダニズム全盛の時代にあって、長谷川が誰よりも熱烈に擁護し、その全貌を解き明かした巨匠がいる。建築家・村野藤吾だ。合理主義者たちから「装飾過多」「時代遅れ」と揶揄されがちだった村野建築の奥底に、長谷川は人間の弱さや官能、哀愁を包み込む究極の包容力を見出した。

徹底したフィールドワークと図面分析によって書き上げられた村野に関する評伝は、毎日芸術賞を受賞するなど金字塔を打ち立てた。建築のファサード(外面)に刻まれた細かなディテールから設計者の内面ドラマを読み解く長谷川の手腕は、単なる歴史の年表記述に過ぎなかった近代建築史を、血の通った人間ドラマへと書き換えたのである。

松本 悠斗

松本 悠斗

サステナビリティ研究家

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。

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