『もののけ姫』たたら場の女が示す真実!エボシ御前の理想郷と深層
『もののけ姫』たたら場の女が示す真実!エボシ御前の理想郷と深層の詳細解説をお届けします。最新トレンドがチェックできます。
武士や大名が権勢を誇り、女性が所有物として扱われることも少なくなかった室町時代の混沌。その中で、たたら場の女たちは自らの足で立ち、自らの手で鉄を打つ。彼女たちの会話は粗野でたくましく、主人公・アシタカに対しても物怖じせず軽口を叩いてみせる。
「男なんていないほうがすっとしていいさ」という作中のセリフに象徴されるように、彼女たちは男たちに依存して生きることを拒絶している。過酷な踏鞴(たたら)の仕事は、交代制で何日も寝ずに足踏みを続けるという命削りの労働だ。しかし、売られて性的搾取の恐怖に怯えていた過去に比べれば、己の筋肉と呼吸を合わせて鉄を生み出す労働は、圧倒的な解放感を伴うものであった。
エボシ御前に対する彼女たちの絶対的な忠誠心は、盲従ではない。自分たちを人間に戻してくれた恩人であり、共にたたかう同志としての絆が生み出した生き様なのである。