『少年のアビス』衝撃の結末を徹底考察!令児とナギが選んだ未来とは

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物語の根底にあり続けたのは、主人公・黒瀬令児と元アイドルの青江ナギが求めた「心中」という救済でした。絶望的な家庭環境と逃げ場のない田舎町に絶望していた令児は、ナギとの出会いをきっかけに死への衝動を強めていきます。しかし、作中で幾度となく繰り返された心中未遂の果て、最終回で2人が選んだのは意外にも「死」ではなく「生」でした。

激しい嵐と濁流のなかで死線をさまよった末、ナギは令児を死の道連れにすることを拒み、令児もまた自らの意志で息を吸い直します。町を覆っていた呪いのような人間関係が崩壊したあと、令児は生まれ育った忌まわしい町を離れて東京へと移り住み、自分の足で人生を歩み始めました。

ラストシーンでは、互いに別の場所で日常を生きる令児とナギの姿が描かれます。2人が結ばれるような安易なハッピーエンドではありません。しかし、「死ぬために共有した絆」を乗り越え、それぞれの孤独を抱えたまま生きていくという選択こそが、本作が辿り着いたもっとも美しくビターな救済の形でした。

林 結菜

林 結菜

ライフスタイル編集者

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。

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