なぜ芽ネギ寿司は通を唸らせるのか?食べる理由と味の魅力を解明

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芽ネギ寿司のルーツを辿ると、高度経済成長期から昭和後期にかけての野菜栽培技術の進化と、職人の探求心に行き着きます。もともと芽ネギ(別名:姫ネギ)は、発芽したばかりのネギの初期胚軸を遮光栽培や水耕栽培で育てた高級食材であり、主に高級料亭でお椀の吸い口や刺身のあしらいとして重宝されていました。

この繊細な芽ネギを寿司ネタとして昇華させたのは、1980年代の東京・銀座や築地周辺の江戸前寿司職人たちとされています。当時、トロやウニといった濃厚なネタがもてはやされる中で、「口の中をさっぱりと洗い流し、次の握りをより美味しく味わえる野菜のネタを作れないか」という発想から開発されました。

その存在を一躍全国区に押し上げたのが、名作グルメ漫画『美味しんぼ』(原作:雁屋哲、作画:花咲アキラ)です。第9巻に収録されたエピソードにおいて、寿司職人の心意気と素材の組み合わせの妙を象徴するネタとして芽ネギ寿司がドラマチックに描かれました。魚介至上主義だった当時の読者に強烈なインパクトを与え、「寿司屋で芽ネギを頼むこと=味の分かる通の選択」というイメージが広く浸透する契機となったのです。

中村 さくら

中村 さくら

マネー&キャリアエディター

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。

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