胃が痛い時は食べない方がいい?絶食が逆効果になる理由と対処法
胃が痛い時は食べない方がいい?絶食が逆効果になる理由と対処法の真相や最新動向に迫る! 専門的な視点でまとめました。
胃痛に襲われた際、「食べない方が無難」という直感は半分正しく、半分は危険な誤解を孕んでいます。問題の本質は、胃痛を引き起こしている胃酸と胃粘膜の力関係にあります。
通常、胃の内部はpH1〜2という極めて強力な塩酸(胃酸)で満たされており、胃粘膜が分泌する粘液のバリアによって自身の組織が溶かされるのを防いでいます。しかし、ストレスや過労、刺激物の摂取によって自律神経が乱れると、粘膜の血流が低下する一方で胃酸が過剰に分泌される「胃酸過多の症状」に陥ります。
この状態で完全に食事を抜いてしまうと、本来であれば食物のタンパク質などと混ざり合って中和されるはずの強酸が、空っぽの胃の中に充満します。バリアが薄れた胃壁を強酸が直接攻撃するため、絶食によってかえって激痛が引き起こされる事態に陥るのです。これが、空腹時の胃痛原因の代表例です。
もちろん、胃痛で絶食すべき理由が明確に存在する場面もあります。激しい吐き気や嘔吐を伴う場合、あるいはウイルス性胃腸炎などによる激しい下痢や感染兆候がある初期段階では、数時間から半日程度の胃腸安静(絶食と水分補給のみ)が理に適っています。しかし、「胃が重い」「シクシク・キリキリ痛む」程度の状態で漫然と絶食を続ける行為は、胃酸の攻撃力を高めるだけに終わりかねません。