マキの木剪定で枯れる原因と失敗を防ぐ時期・切り方の全技術
マキの木剪定で枯れる原因と失敗を防ぐ時期・切り方の全技術の見逃せないポイントを一挙に解説しました。
マキの木には、大きく分けて葉が幅広く力強く育つ「イヌマキ」と、葉が細かく密生して高級感のある「ラカンマキ」の2系統が存在します。基本的な刈り込みのアプローチは共通ですが、ラカンマキ手入れのコツは、より繊細な葉の密度を活かした丁寧な手作業にあります。
ステップ1:枯れ枝と内側に向かう不要枝の「透かし剪定」
作業は必ず樹冠の内側から着手します。木の内側で枯れている小枝、幹から直接垂直に生える「胴吹き枝」、他の枝と交差して風通しを妨げている「交差枝」を、根元から植木鋏で切り落とします。内部の風通しと採光を確保することは、マキの天敵であるマキアブラムシやカイガラムシの発生を物理的に抑制する最大の防御策となります。
ステップ2:新梢をコントロールする「マキの木芽摘みのやり方」
5月から6月にかけて、玉散らしの輪郭から勢いよく飛び出してきた新芽を処理します。プロの庭師は、ここでいきなり刈込鋏を使いません。新芽の基部を親指と人差し指で挟み、柔らかい部分をひねるようにして摘み取る「緑摘み」を行います。ハサミの金属刃で葉を途中で切断すると、数日後に切り口が茶色く変色して木全体が汚らしい印象になってしまいます。手作業で芽を摘むことで、葉先を傷つけずに枝分かれを促し、密度の高い葉叢(はむら)を形成できます。
ステップ3:伝統の美を極める「マキの木玉散らし剪定」の技法
段作りの玉散らし剪定では、作業の順番が全体のバランスを決定づけます。必ず「木の頂点(頭)から下段へ」向かって刈り進めるのが基本ルールです。上段の玉をやや小さめに、下段へ行くにつれて裾野を広げるように玉のサイズを大きくしていくことで、下段の枝葉にも日光がしっかりと届き、下枝が枯れ上がるのを防ぐことができます。玉の下面は水平に近く刈り上げ、上面は緩やかな曲面を描く「半球状」に仕上げるのが、重厚感を際立たせる造園の秘訣です。