平野レミの父・平野威馬雄とは?怪盗ルパン名訳と激動生涯の全真相
平野レミの父・平野威馬雄とは?怪盗ルパン名訳と激動生涯の全真相の疑問点について、専門知識を基に徹底解説します。
料理愛好家・平野レミの父、平野威馬雄とは一体どのような人物だったのでしょうか。彼を最も端的に言い表すならば、「子どもたちの心に冒険の灯をともし、社会の周縁に追いやられた弱者を命がけで守り抜いた反骨のロマンチスト」です。
1900年、横浜のフランス人居留地近くに生まれた平野威馬雄は、大正から昭和にかけて詩人、随筆家、フランス文学者として八面六臂の活躍を見せました。なかでも1950年代からポプラ社などで刊行されたモーリス・ルブランの『怪盗ルパン』シリーズの翻訳は、当時の少年少女たちを熱狂の渦に巻き込みました。原文のフランス語の洒脱さを保ちながら、生き生きとした日本語のリズムへと昇華させたその訳筆は、今なお児童文学の金字塔として語り継がれています。
著書は文学翻訳にとどまらず、怪奇現象や民俗学をユーモラスに追究した『お化けを守る会』の著作、自身の壮絶な生い立ちを赤裸々に綴った自伝的小説『あるアイノコの告白』、そして愛娘への想いを込めた『レミは生きている』など、多岐にわたる名著を世に残しました。平野レミが見せる自由で何ものにもとらわれない精神は、父・威馬雄が体現し続けた「既成概念への反逆と情熱」そのものだったのです。