グリーンスリーブスの怖い意味とは?ヘンリー8世伝説と名曲誕生の真相
グリーンスリーブスの怖い意味とは?ヘンリー8世伝説と名曲誕生の真相についての最新情報をお届けします。
優雅で気品あふれるメロディに反して、海外の民俗学や文学研究者の間では、この楽曲のタイトルそのものに「性的な暗喩」や「社会的禁忌」が色濃く反映されているという指摘が絶えません。ネット上やSNSで「グリーンスリーブス 怖い意味」と囁かれる最大の理由は、まさにこの「緑の袖(Green Sleeves)」が指し示す女性像の二重性にあります。
エリザベス朝時代のロンドンにおいて、「緑色の衣服」は特別な含みを持っていました。当時、野原や草むらで男女が情を通じる際、女性のドレスに草の緑の染みが付くことから、「to have a green gown(緑のガウンを着る)」という表現は「処女を失う」「野合におよぶ」ことを意味するスラングとして定着していたのです。さらに、当時の風俗史料を紐解くと、緑色は街角に立つ高級娼婦のトレードマークでもありました。
原詩に登場する語り手の男は、愛するレディ・グリーンスリーブスに対して、金糸銀糸の刺繍が施された高価なペチコート、宝石、贅を尽くした食事を惜しみなく注ぎ込みました。しかし、彼女は男の想いを受け止めず、あっさりと別の男のもとへと去っていきます。つまり、この曲の真の姿は高貴な貴婦人へのプラトニックなセレナーデなどではなく、「身を持ち崩した女性に身代をつぎ込み、裏切られた男の凄まじい怨嗟と未練の独白」なのです。尽くしても決して手に入らない絶望が、あの短調の旋律に生々しく宿っています。