積水ハウスの55億円は戻ったのか?地面師事件の真相と回収の結末
積水ハウスの55億円は戻ったのか?地面師事件の真相と回収の結末の基礎知識と応用に迫る! 専門的な視点でご紹介しています。
55億円という巨額の損失以上に、積水ハウスを揺るがしたのが経営トップ同士による壮絶なクーデター劇(お家騒動)でした。
必読記事
事件発覚後、当時の代表取締役会長であった和田勇氏は、取引を強引に推し進めた代表取締役社長の阿部俊則氏らの経営責任を追及しようとしました。社内に設置された特別調査委員会の調査報告書には、阿部氏をはじめとする営業推進部門の重い過失が明記されていたためです。
ところが、2018年1月の取締役会において事態は急転します。和田会長が阿部社長の解任動議を出した直後、阿部社長側が逆襲に出て和田会長自身の解任動議を提出。取締役の多数派工作に成功していた阿部氏側が勝利し、責任を追及しようとした側の和田会長が会社を追われるという前代未聞の逆転クーデターが成立したのです。
その後も和田氏は米国の議決権行使助言会社などを巻き込み、経営陣の刷新を求める株主提案(プロキシーファイト)を仕掛けましたが否決。事件は単なる詐欺被害にとどまらず、巨大企業のガバナンス崩壊を天下に晒す歴史的スキャンダルへと発展しました。