田中角栄の凄さとは?高等小卒から首相へ上り詰めた天才の実行力

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角栄を評価する上で、その栄光の裏側にあった金権政治とロッキード事件の影を見落とすことはできません。1976年、米ロッキード社からの5億円に上る受託収賄容疑で逮捕された事件は、日本社会に未曾有の衝撃を与えました。

事件の背景には、単なる金銭欲を超えた複雑な国際政治の力学が存在していたという見解が有力視されています。当時、角栄はアメリカの石油メジャー(国際石油資本)に依存しない自主エネルギー外交を推し進め、中東やソ連との直接交渉を進めていました。これが米国の逆鱗に触れたとする陰謀説や地政学的アプローチも、当時の外交機密文書の開示とともに研究が進められています。

首相辞任後も角栄は自民党最大派閥(木曜クラブ)を率い、大平正芳、鈴木善幸、中曽根康弘といった歴代首相の誕生を裏で操る「目白の闇将軍」として君臨しました。「数は力、力は金」と公言して権力を集中させた姿勢は、政治の不透明化を招いた元凶として厳しい批判を浴びました。

しかし、角栄が配った資金は私腹を肥やすためではなく、若手議員の選挙費用や事務所維持費、陳情に応えるための原資として使われていた側面があります。功罪相半ばする複雑な人物像こそが、今なお多面的な議論を生み続ける要因です。

中村 さくら

中村 さくら

マネー&キャリアエディター

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。

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