手首の捻挫と骨折の見分け方|ただの打撲と放置して後悔する前の危険サイン
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「病院で手首の捻挫と診断され、湿布を貼って固定具をつけていたが、2週間経っても1ヶ月経っても痛みが引かない」という相談が後を絶ちません。手首の捻挫が湿布で一向に治らない経緯の裏には、単純な靭帯の伸びではなく、手首のクッション機能を果たす軟部組織の断裂が隠れているケースが多々あります。その代表例が「TFCC(三角線維軟骨複合体)損傷」です。
TFCCとは、手首の小指側にある軟骨と複数の靱帯で構成された組織で、手首にかかる衝撃を吸収し、前腕の2本の骨(橈骨と尺骨)を安定させる重要な役割を担っています。転倒時に手首を捻りながら突いた際や、テニス、ゴルフ、バドミントンなどのスイング動作で過度な回旋ストレスが加わることで損傷します。
TFCC損傷と単なる手首捻挫の鑑別には、特有の動作時痛が指標となります。以下の症状が見られる場合、通常の捻挫ではなくTFCC損傷を疑う必要があります。
- 回旋動作での激痛:ドアノブを回す、ペットボトルのキャップを開ける、雑巾を絞るといった手首を捻る動作で小指側に鋭い痛みが走る。
- 荷重時の小指側痛:机や椅子から立ち上がる際に手首の小指側に体重をかけると激痛が走る。
- クリック音の発生:手首を回すと小指側の関節で「コクッ」「ポキッ」という引っかかり感やクリック音が鳴る。
- ウエルステップテスト陽性:手首を小指側に傾けた状態で下方に圧迫を加えた際に痛みが再現される。
TFCCは軟骨組織であるため、通常のレントゲン写真には一切写りません。湿布による消炎鎮痛処置だけでは断裂した組織は修復されず、放置すれば手首の慢性関節症へと移行します。確定診断には高解像度MRI検査や関節造影検査が不可欠です。