もののけ姫アシタカ声優・松田洋治の現在|ナウシカと抜擢の真相
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松田洋治のキャリアを語る上で欠かせないのが、洋画吹替における圧倒的な足跡です。なかでも日本中のお茶の間にその声を決定的に刻み込んだのが、メガヒット作『タイタニック』におけるレオナルド・ディカプリオ演じる主人公・ジャック・ドーソン役の吹替(日本テレビ「金曜ロードショー」版)でした。
貧しくも自由な精神を持ち、運命の恋に命を燃やす青年ジャック。松田洋治が吹き込んだジャックの声は、青年の甘さと同時に、どこか哀愁と覚悟を帯びており、ディカプリオ本人の繊細な芝居の呼吸を見事に日本語へとトレースしていました。視聴率34.5%(前編)・35.2%(後編)という驚異的な記録を叩き出したこの放送を通じて、「ディカプリオの吹き替えといえば松田洋治」という強い刷り込みが日本全国に生まれたのです。
松田は5歳で子役としてデビューして以来、TBSドラマ『家族ゲーム』(1983年)の沼田茂之役をはじめ、昭和・平成のテレビ史を彩る名作に出演してきました。早くから生身の俳優としてカメラの前に立ち、名匠たちに揉まれてきた経験があるからこそ、海外のトップ俳優がスクリーン上で見せる微細な呼吸や視線の揺らぎを、声だけで補完・昇華させる卓越した技術が培われていたのです。