初音ミクと重音テトの奇跡|嘘から生まれた歌姫が肩を並べるまで
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初音ミクと重音テトの関係を語るうえで避けて通れないのが、プラットフォームの差異です。初音ミクはヤマハの商業用歌声合成エンジン「VOCALOID」を基盤にクリプトン・フューチャー・メディア(以下、クリプトン)が開発した商用ソフトでした。一方の重音テトは、飴屋/菖蒲氏が開発したフリーソフト「UTAU」の代表格として普及しました。
当時、数多くの「ボカロ歴史と派生キャラクター(亜種)」が生まれる中で、テトの扱いは極めて特異でした。単なる初音ミクの模倣にとどまらず、UTAUならではの荒削りで人間味のあるガラガラとしたハスキーボイスが独自の作家性を呼び寄せたのです。
2010年代に入ると、初音ミクの公式リズムゲーム『初音ミク -Project DIVA-』シリーズへのDLC参戦や、ねんどろいど化が実現。これはクリプトンが重音テトを「ファンカルチャーが生んだ敬意を払うべき存在」として受け入れ、正式なパートナーシップ(公認)を結んだ歴史的転換点となりました。