「病は気から」は迷信か真実か?最新脳科学が解き明かす驚きの正体
「病は気から」は迷信か真実か?最新脳科学が解き明かす驚きの正体の基礎知識と応用に迫る! わかりやすい言葉で紐解きます。
「気」の力が生体に与える影響は、ネガティブな方向ばかりではありません。有効成分の入っていない偽薬(プラセボ)を「よく効く薬だ」と信じて服用することで実際に症状が改善するプラセボ効果も、脳科学によって分子レベルの仕組みが解明されつつあります。
脳が「この薬で痛みが消える」と確信すると、前頭前野から中脳水道周囲灰白質へと信号が送られ、エンドルフィン(内因性オピオイド)と呼ばれる強力な鎮痛物質が脳内で自発的に分泌されます。痛みの受容体そのものがブロックされ、実際に痛覚の伝達が遮断されるのです。さらに、期待感によって報酬系であるドーパミン神経系が賦活し、生命活動全体のパフォーマンスが引き上げられます。
一方で、逆の現象である「ノセボ効果」にも注意が必要です。「この薬にはひどい副作用があるかもしれない」と過度に怯えながら服用すると、脳内の不安回路が作動して本当に悪心やめまいが引き起こされます。私たちの脳は、自らが信じたシナリオ通りに肉体の生理機能を調整してしまう驚異的な可塑性を秘めています。