治らない肩・膝の痛みの元凶「モヤモヤ血管」とは?最新治療の真実

治らない肩・膝の痛みの元凶「モヤモヤ血管」とは?最新治療の真実についての最新情報をご紹介します。

肩を少し動かしただけで走る鋭い痛み、階段の昇り降りで軋む膝、指の第一関節が赤く腫れてズキズキ痛むヘバーデン結節。こうした慢性疼痛(長引く痛みの理由)の背景には、患部で毛細血管が無秩序に増生する病理現象が潜んでいます。医療現場において「新生血管」や「微小異常血管」と呼ばれるこの組織は、血管造影検査や超音波エコーで観察すると、まるで煙のようにモヤモヤと不規則に広がって見えることから、通称「モヤモヤ血管」と名付けられました。

人間の体は、捻挫や打撲、加齢による組織の微小な損傷を受けると、傷を修復するために一時的な炎症反応を起こします。通常であれば、組織の修復が完了するとともに炎症は治まり、傷を治すために一時的に作られた毛細血管も自然に退縮・消失します。しかし、同じ部位に過度な負担がかかり続けたり、組織の回復力が追いつかなかったりすると、慢性的な炎症状態へと移行してしまいます。

この異常な炎症プロセスのなかで、不要なはずの血管が過剰に作られ続けてしまう現象こそがモヤモヤ血管の正体です。そして最も厄介なのは、「血管と神経線維は必ずセットで増殖する」という解剖学的な鉄則にあります。新しく作られた異常血管の周囲には、痛みを感知する無髄の神経線維(C線維)がびっしりと張り巡らされます。その結果、本来は何でもないわずかな刺激や関節の動きに対しても、神経が過敏に反応して強い痛み信号を脳へと送り続ける「痛覚過敏状態」が完成してしまうのです。

佐々木 一輝

佐々木 一輝

ビジネス戦略アナリスト

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。

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