日本の自生スミレ50種と園芸品種一覧!パンジーとの違いと見分け方
日本の自生スミレ50種と園芸品種一覧!パンジーとの違いと見分け方に関する深掘り解説を分かりやすく解説いたします。
春先に花壇を埋め尽くすパンジーやビオラと、野に咲く野生スミレ。植物分類学上はすべて同じ「スミレ科スミレ属(Viola)」に属しますが、鑑賞用途や生態系における役割は根本から異なります。現場で迷った際に役立つ決定的な見分け方を解説します。
歴史的に見ると、パンジー(学名:Viola × wittrockiana)は、ヨーロッパ原産のサンシキスミレ(Viola tricolor)に複数の野生種を交配させて19世紀初頭に生み出された複合交雑種です。ビオラはそのパンジーから小輪・多花性を目指して派生・交配された品種群を指します。
パンジーとビオラとスミレの違いを明確に見極める軸は、「花のサイズ」「開花期間の長さ」「花の構造的特徴」の3点です。
- 花のサイズ:パンジーは花径5cm以上(巨大輪種では10cm超)に達し、ビオラは花径2〜4cm程度。これに対し、日本の自生スミレは1.5〜2.5cm程度の控えめな小輪が中心です。
- スミレの開花時期と季節:野生スミレは3月下旬〜5月中旬の春の約3〜4週間に開花が集中します。一方、品種改良されたパンジー・ビオラは10月下旬〜翌年5月頃まで半年以上にわたり連続して花を咲かせ続けます。
- 「距(きょ)」と花の構造:野生のスミレは花の後ろ側に蜜をためる袋状の突起「距(きょ)」が長く突き出しており、受粉を特定の昆虫(ハナバチ類など)に委ねる緻密な構造を持ちます。園芸種は正面からの見栄えを重視して平面的に改良されています。
野外でのすみれの見分け方をマスターするには、植物体を「有茎種(ゆうけいしゅ)」と「無茎種(むけいしゅ)」の2つに大別する分類アプローチが最も論理的です。地上に茎が伸びて葉と花を途中につけるタイプが有茎種(タチツボスミレ、ツボスミレなど)、根元(根頸部)から直接葉柄と花柄を放射状に伸ばすタイプが無茎種(スミレ、ノジスミレ、コスミレなど)であり、この観察を行うだけで候補を半分に絞り込むことができます。