吉田美奈子『夢で逢えたら』本人歌唱の真実|大滝詠一との秘話と現在
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『夢で逢えたら』のオリジナル歌唱者について、「シリア・ポールか鈴木雅之では?」と記憶しているリスナーは少なくありません。しかし、レコードとして世界で最初にリリースされた公式テイクは1976年3月発売の吉田美奈子のアルバム『FLAPPER』です。
作詞・作曲を手掛けた大滝詠一は、当初アン・ルイスへの提供を想定してこの曲を書き下ろしました。しかし諸事情でお蔵入りとなり、自らのレーベル「ナイアガラ(Niagara)」の構想と並行する中で、当時圧倒的な歌唱力で頭角を現していた吉田美奈子へ楽曲を託すことになります。大滝詠一のポップセンスと吉田美奈子のブラックミュージック直系のソウルフィーリングが融合した瞬間でした。
のちに大滝詠一自身がプロデュースしたシリア・ポール版(1977年)がナイアガラ・サウンドの象徴として打ち出されたため混同されがちですが、「楽曲に最初に命を吹き込んだ本人」は吉田美奈子にほかなりません。