65歳以上の失業保険と年金は両立可能?退職日の違いと損しない受給術

65歳以上の失業保険と年金は両立可能?退職日の違いと損しない受給術とは一体何なのか? 主要なファクトを整理してお届けします。

シニア層の退職手続きにおいて、最も緻密な計算が求められるのが「退職日64歳と65歳の違い」です。行政手続きにおける年齢到達の定義は、明治35年制定の「年齢計算ニ関スル法律」および民法第143条に基づき、「誕生日の前日」の午後12時に加齢すると定められています。この法解釈が、退職日の設定に重大な分水嶺をもたらします。

例えば、65歳の誕生日が4月10日の方の場合、法律上で65歳に達するのは「4月9日」です。雇用保険法上の被保険者資格を喪失する日は「退職日の翌日」となるため、以下の2通りの分岐が発生します。

  • 64歳退職(誕生日の前々日までに退職):受給資格は一般被保険者としての「基本手当」。自己都合でも算定基礎期間が10年以上あれば最大150日分(特定受給資格者・定年の場合は最長日数)が分割支給される。ただし、年金を受給している間は併給調整により年金が止まる。
  • 65歳退職(誕生日の前日以降に退職):受給資格は「高年齢被保険者」となり、支給されるのは「高年齢求職者給付金」。被保険者期間1年以上であれば一括で50日分が支給される。年金との併給調整は行われない。

ここから導き出されるのが、年金と失業保険の両方もらう方法の現実的なシミュレーションです。受給できる失業給付の日数だけを見れば、64歳退職の150日分の方が50日分よりも手厚い額面になります。しかし、64歳退職で基本手当を受ける期間は老齢年金が支給停止となるため、年金の月額受給予定額と失業保険の日額を天秤にかけなければなりません。

もし年金を65歳以降に繰り下げて将来の受給額を増額させる計画がある場合、64歳11か月(誕生日の前々日)で退職し、基本手当を満額受給した後に65歳以降の年金繰り下げを再開する手法をとれば、失業手当を最大150日分受給しつつ、年金の不支給リスクを最小化させる高度な出口戦略が成立します。

林 結菜

林 結菜

ライフスタイル編集者

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。

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