浴衣の着方決定版!右前左前のタブーと一人で着崩れない全手順
浴衣の着方決定版!右前左前のタブーと一人で着崩れない全手順の基本情報から最新動向までをわかりやすく整理しました。
プロの着付け師の手を借りずとも、構造の原理原則さえ把握していれば、女性一人でも20分以内に着崩れない美しい着姿を作ることが可能です。鏡の前で落ち着いて以下の手順を実行してください。
ステップ1:羽織りと裾丈(すもたけ)の決定
補正タオルと肌着を身につけた状態で浴衣を羽織り、両手で襟先から3分の1程度の位置を持ちます。裾を一度持ち上げてから床すれすれまで下ろし、「くるぶしが隠れるか隠れないかのギリギリの高さ」に裾線を合わせます。このとき、前後の丈が水平になるよう意識し、背中心(背中の縫い目)が体の真ん中を通っているか確認します。
ステップ2:上前と下前を合わせる(右前の形成)
まず、左手で持っている身頃(上前=うわまえ)を右腰骨のあたりに合わせ、幅を決めます。幅が決まったら一度上前を開き、今度は右手で持っている身頃(下前=したまえ)を左脇腹に向かって深く巻き込みます。この際、下前の褄先(つまさき/裾の角)を7〜8cmほど床から引き上げると、歩いたときに裾が広がらず美しいテーパードラインになります。その後、上前をかぶせ、上前の褄先も3〜4cm軽く引き上げて右腰で合わせます。
ステップ3:骨盤の上で腰紐をしっかり締める
合わせた身頃がずれないよう、右手で腰骨の上を押さえながら腰紐をあてます。紐を締める位置は「ウエストのくびれ」ではなく「骨盤のすぐ上」です。背中で交差させて前に戻し、しっかりと左右に引いて固結びまたは駒結びをします。余った紐の端は、交差した横の紐に挟み込んでブラブラさせないように処理します。この腰紐こそが着物の全重量を支える「命綱」となるため、呼吸が苦しくない範囲で最も頑丈に固定してください。
ステップ4:身八つ口から手を入れて「おはしょり」を整える
腰紐を結ぶと、その上に布がだぶつきます。これが「おはしょり」の元です。両脇にあるスリット状の開き口「身八つ口(みやつぐち)」から左右の手を差し込み、前後のたるんだ布を下にまっすぐ撫で下ろします。手のひらを使って胸下から下腹部にかけての布のシワを完全に伸ばし、おはしょりを平らな一枚の布のように整えます。理想的なおはしょりの長さは、帯の下から人差し指1本分(約6〜7cm)が出ている状態です。
ステップ5:襟元を決め、胸紐と伊達締めで固定する
喉のくぼみが見えるか見えないかの位置で左右の襟を交差させます。同時に、首の後ろの襟は「拳(こぶし)ひとつ分」ほど後ろに引き下げて空間を空けます(これを「衣紋を抜く=えもんをぬく」と呼びます)。衣紋を抜くことで、うなじのラインがすっきりと見え、女性らしい艶やかな色香が生まれます。襟の位置が決まったら、アンダーバストの位置に2本目の腰紐(胸紐)を当てて後ろで交差させ、前で締めます。最後に、その上から伊達締めを重ねて巻けば、土台となる着付けは完璧に完了です。