銀幕の巨星・山田五十鈴の足跡と真実!名匠を狂わせた凄絶なる演技力
銀幕の巨星・山田五十鈴の足跡と真実!名匠を狂わせた凄絶なる演技力にまつわる役立つ知識を分かりやすく発信ます。
彼女の才能を極限まで引き出し、自らの作品の核へと据えたのが、溝口健二と黒澤明というふたりの世界的巨匠だった。
溝口は彼女の内に潜む怨念や業、そして抑圧された女性の情念を徹底的にあぶり出した。撮影現場での容赦ない演技指導で知られた溝口だが、彼女に対してだけは異例の敬意を払い、その演技の切れ味に舌を巻いたという。一方で黒澤は、彼女の持つ圧倒的なスケール感と冷徹な美学を完璧に活かしきった。妥協を一切許さないふたりの監督が、カメラの前で静かに研ぎ澄まされる彼女の表情に魅了され、自らのカット割りを変更したという逸話すら残っている。