写植記号「Ba-90」の正体とは?消えた理由と2026年の再現法

写植記号「Ba-90」の正体とは?消えた理由と2026年の再現法の背景について、専門知識を基に徹底解説します。

1990年代中盤から巻き起こったDTP革命は、印刷現場の作業効率を劇的に進化させましたが、同時に「写植記号の断絶」という大きな混乱を生み出しました。

写研の専用機からMacintoshやWindowsへプラットフォームが切り替わる際、パソコン側の基本文字セットであったShift_JIS(JIS X 0208)には、写研の記号盤に存在した膨大な特殊マークの多くが収録されていませんでした。BA-90を含む特殊記号は「標準で打てない文字=外字」として扱われ、デジタル組版の現場を大いに悩ませることになります。

当時の制作会社では、印刷事故を防ぐためにAdobe Illustratorを使って旧JISマークや特殊記号をパスで手作業トレースし、ベクターデータ(EPS)として保存したものをページレイアウトソフト(QuarkXPressやInDesign)に1点ずつ手動で貼り付けるという、極めて泥臭い代替作業を強いられていました。写植時代に「BA-90」と4文字書くだけで美しく印字されていた記号が、デジタル化によってかえって手間のかかる存在へと逆戻りしてしまった瞬間でした。

森 瞳

森 瞳

ヘルス&ウェルネスアドバイザー

暮らしを豊かにする便利アイテムや時短アイデアを中心に、実用的な情報をお届けします。

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