熱中症の頭痛と吐き気は危険信号?Ii度中等症の真実と応急処置
熱中症の頭痛と吐き気は危険信号?Ii度中等症の真実と応急処置について見逃せない 理由を分かりやすく解説いたします。
大量の発汗による水分と塩分(ナトリウム)の損失は、体内の循環血液量を急激に減少させます。すると身体は生命維持のため、重要な臓器へ優先的に血液を回そうと血管を収縮させますが、体温調節中枢が破綻すると脳血流の自動調節能が乱れます。結果として脳の血管が拡張して周囲の神経を刺激するほか、細胞外液の浸透圧低下に伴う軽度の脳浮腫(脳のむくみ)が引き起こされ、これが脈打つような激しい頭痛の正体となります。
一方、吐き気や嘔吐は、脱水に伴って胃腸などの消化管への血流が極端にカットされることで生じる胃腸機能不全、さらには脳の嘔吐中枢が刺激されることによって引き起こされます。日本救急医学会が定める分類において、めまいや筋肉のこむら返りにとどまる段階は「軽症(I度)」ですが、頭痛、嘔気・嘔吐、強い倦怠感、虚脱感が現れた時点で「中等症(II度)」と定義されます。自力で回復できる境界線を越えつつあるサインであり、もはや涼しい部屋で横になるだけの対応では危険が伴います。
脱水症状の初期サインとチェック項目として見逃せないのが、「喉が渇く前の口内の粘つき」「尿の回数の減少と濃い褐色化」「手の甲をつまんで皮膚が戻るのに2秒以上かかるツルゴール低下」です。これらを自覚した直後に頭痛や胃の不快感が重なった場合、体内では急速に中等症II度の病態が進行しています。