嫌な記憶を消す脳科学と心理学|無理に消さず心を整える秘訣
今注目を集めている 嫌な記憶を消す脳科学と心理学|無理に消さず心を整える秘訣について、多角的な視点をご紹介しています。
インターネット上では「嫌なことはポジティブ思考で上書きすれば消える」「お酒を飲んで忘れよう」といった俗説が散見されますが、これらは脳医学的に明確な逆効果をもたらします。
アルコールによって記憶を麻痺させようとすると、浅いレム睡眠が増加し、記憶の定着を整理するプロセスが阻害されます。その結果、嫌な記憶が感情と切り離されないまま断片化し、翌日以降にさらに不安定な形で思い出しやすくなる危険性があります。
また、突発的に激しい動悸や冷や汗、現実感を喪失するようなトラウマやフラッシュバックの対策においては、単なる日常の気分転換とは明確に区別しなければなりません。過去の凄惨な事故、暴力、重度のハラスメントに起因するフラッシュバックは、脳の警報システムが誤作動を起こしている状態です。
この場合、無理に記憶を掘り起こして直視しようとするセルフワークは症状を悪化させるリスクがあります。EMDR(眼球運動による脱感作と再処理法)や専門の心療内科・精神科によるトラウマ焦点化認知行動療法など、医療機関での適切な治療を選択することが不可欠です。