膀胱灌流でなぜ閉塞する?事故を防ぐ速度調整とIn/Out計算を徹底解説
膀胱灌流でなぜ閉塞する?事故を防ぐ速度調整とIn/Out計算を徹底解説とはどんな影響があるのか? 詳しい意味を簡潔に解説します。
膀胱灌流中に排液がピタリと停止した瞬間、現場には一刻の猶予もありません。数分間の遅れが激痛と膀胱損傷を招きます。以下は、病棟で即座に実践すべきカテーテル閉塞対応の標準プロトコルです。
ステップ1:灌流の即時中断
排液側のドリップチャンバーやチューブの流れが止まっている、あるいは注入速度に対して排液が明らかにチョロチョロとしか出ていない場合、直ちに灌流ラインのクレンメを閉じて注入をストップします。出口が塞がれている状態で注入を続けることは、膀胱破裂のトリガーを引く行為に他なりません。
ステップ2:外的要因のミリ単位排除
患者の体幹や大腿でチューブを踏み潰していないか、接続部でチューブが「くの字」に折れ曲がっていないか、蓄尿バッグがベッド柵より高い位置に置かれてサイフォン効果が途切れていないかを目視と手で確認します。
ステップ3:排液チューブの愛護的ミルキング
チューブ内に赤黒い血餅が視認できる場合、専用のミルキングローラーまたは手指を使い、膀胱側から排液バッグ側へ向けてリズミカルにしごきます。この陰圧によって側孔に引っかかっていた血塊が外れ、一気に排液が再開することが多々あります。
ステップ4:カテーテルチップによる滅菌フラッシュと吸引
ミルキングで改善しない場合、医師の指示に基づき無菌操作で閉鎖回路を一部外し、滅菌生理食塩水30〜50mLを吸ったカテーテルチップシリンジを接続します。愛護的に生食を注入した後、ゆっくりと引いて血塊を破砕・吸引回収します。このとき、強い抵抗があるのに無理やり押し込んだり、強陰圧でシリンジを急激に引くことは厳禁です。膀胱粘膜を巻き込んで新たな大出血を誘発します。
ステップ4を行っても血塊が引けず、下腹部膨満と激痛が改善しない場合は、完全な膀胱タンポナーデと判断し、直ちに当直医・執刀医へエマージェンシーコールを行います。夜間であっても膀胱鏡下での血塊除去術や緊急止血術への移行を想定した準備に入ります。