日ソ中立条約破棄の真相|スターリンの思惑と北方領土への爪痕
日ソ中立条約破棄の真相|スターリンの思惑と北方領土への爪痕の要点を詳しく解説してご紹介します。
条約が破棄された最大の理由は、ソ連の独裁者ヨシフ・スターリンの領土的野心と、戦争の早期終結を焦った連合国の思惑が合致したことにあります。
独ソ戦で勝利を確実にしたスターリンは、日露戦争で帝政ロシアが失った領土(南樺太や千島列島など)の奪回と、アジア太平洋地域における覇権拡大を狙っていました。この決定打となったのが、1945年2月に開かれたヤルタ会談です。米大統領ルーズベルト、英首相チャーチル、ソ連首相スターリンが極秘に会談し、ドイツ降伏後2〜3カ月以内にソ連が対日参戦する見返りとして、南樺太の返還や千島列島の引き渡しなどを約束する秘密協定(ヤルタ密約)を結びました。
日本側はこうした密約の存在を露知らず、終戦工作の仲介役をソ連に頼むという致命的な外交判断を続けていました。スターリンは日本からの和平要請をのらりくらりと引き延ばしながら、着々と極東への大軍配備を進めていたのです。